なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

「異世界薬局」  女性に優しい薬局の経営。 安心感は有る。ややおすすめ。

作者さんが実際に薬剤師であり、かつコミカライズ担当の人もしっかり査読を付けたり調べたりして頑張って作られてる感じがするのでとても良いです。

異世界薬局 (3) (MFC)

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主人公はもともと現代の薬学者(というかバイオ研究者)。

魔法の力なんかよりも、普通に化学的な知識が武器。

そのうえで当時の器具ではいろいろと化合物を作ることはできないから、「貴族専門の薬師の息子」でかつチート能力持ち(診眼とか魔力とか物質の創出・消去)ができることになっている。

そこから、皇帝陛下の肺結核を治療したことで国の後ろ盾を得て帝都に自分の薬局を作ることに。




あれだな。イオン公国とかサンドラッグレベル。
「万人のための薬局」というコンセプトだけど要するに今まであった街の薬局と客の食い合いをするってことでも有るよね。


異世界サンドラッグの躍進>
まず化粧品で爆買いが発生。
それを受けて侯爵家から増資の受け入れ。

出産で引退した女薬師を雇用して女性進出を促進。
産休・育休制度も完備。

という感じできっちりわかってる人が書いてるので安心感ある。

物語として面白いかというと普通だけど、その普通があるだけでも十分。

「お従兄さんの引っ越しの片づけが進まない」 ただの変態だった

ガンガンJOKERはなにかがおかしい雑誌だけどまた変な作品を……。

イケメンだけどロリコンでドMな従兄弟のお兄ちゃんのことが好きな高帆ちゃんが
お兄ちゃんの性癖やキャッチボールできなさにいろいろ空回りして悶えるのを見て楽しむだけの話。

それにしても高帆ちゃんかわいい。

お従兄さんの引っ越しの片づけが進まない(1) (ガンガンコミックスJOKER)

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この作品はダメだけど次回作とかあったらぜひ読んでみたい

「八男って、それはないでしょう!」 今の所、婚約者であるエリーゼがやたらかわいいだけのお話。全然ダメ。おすすめしない。

俺の周りには無茶をさせる人は多いんだけど、心配してくれる人は少なくてさ。

ものすごく人気の高いなろう作品なのだけれど

今まで読んできたどのなろう作品よりも個人的にはつまらないと感じた。

タイトルから感じるような要素は全然なくて、

単に優秀な才能を持って学園に入って、トントン拍子にうまくいくというだけのお話。

それ自体はたくさんあるのに、なんにも面白いと思える要素がない。

また「賢者の孫」のほうが面白いくらい。

多分、原作小説では、貴族の階級制度の話とかがもっと詳しく面白く描かれてたのじゃないかなと思う。

でもマンガだとそういう作者のこだわりポイントが抜けて単にストーリーを流してるだけだから、すげえつまらなく感じる。

戦闘については描写がしょぼすぎて、強さが全然伝わらない。チートチートと言われても、その強さを一生懸命描こうとしてる作品が多い中、どんな強敵にもあっさり勝ってしまうのでさむい。

逆に言えば、なろう作品って、いろいろダメ出しされてるけど

どんどんレベルの底上げがされているんじゃないかしら。




と思っていたが、3巻あたりからこの「貴族」制度についての話が出始めてからちょっとずつ面白くはなってきた。

領地問題、寄親、寄子問題など。

しかしその後また冒険者になって、と

やはり何がやりたいのかよくわからないブレブレの話のように思う。


八男って、それはないでしょう! 5 (MFC)

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「田中」 頭がおかしい。おすすめしない。

発想は悪くないと思ったんですがね。
結局こいつも15話あたりでチートがカンストしてしまってる。

どいつもこいつも、治癒能力高すぎて絶対に死なないキャラばっかりじゃのう……。

攻撃力高くてもいいから、防御力なんて捨ててかかってこいよ。

メンヘラ貴族女がいきなり手のひら返して主人公に惚れる展開は理不尽すぎてちょっとおもしろかった。

田中~年齢イコール彼女いない歴の魔法使い~ The Comic 1 (ライドコミックス)

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「ポーション頼みで生き延びます」 面白いかと言うと微妙だけど出来は良い。ややおすすめ。

これも一発芸もの。

「万能ポーション生成能力」+「そのポーションは自分が思い描いた容器に入って出てくる」

という2つの能力を組み合わせてチートをやる。

なんか知らんけど、「チート薬師」以来、この手の「回復系」の作品がやたら多い気がする。

ちなみにこの作品、きっぱりと戦闘を捨てているのは潔くて好き。

ゴールも明確だから、ちゃんと完結しそうという安心感もある。

些細な違いでは有るけど、そういうのってすごく大事だと思うんですよ。

ポーション頼みで生き延びます!(2) (シリウスKC)

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同作者作品のこっちも安定感がある。なんというか、こじんまりしてるけど地に足がついてる作品っていいよね。

老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます(2) (シリウスKC)

モトエ 恵介,東西 講談社 2018-05-09
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もっとも、このジャンルは「本好きの下剋上」が強すぎて、どうしてもそれの後追い感はある。

「俺の現実は恋愛ゲーム??かと思ったら命がけのゲームだった」 邪道だけど面白かった。おすすめ。

意外なことに、かなり面白かった。★2はつけてもいい。

なろう系の人たちは、ぜひこういう系統の作品にもっとチャレンジしてほしい。




ゲーム内容はJRPGではなく、クトゥルフ型のTRPG型=「ミッションクリア型」のデスゲーム。

イメージとしては逆転裁判に近い。制限時間内に犯罪者を見つけ、ゲーム制限時間内に犯罪者の犯罪を暴いたり、その犯罪者を殺せばゲームクリア。報酬と制限時間延長を得ることができる。

時間制限内かつお金が続く限り、死に戻りを使ってなんどでもやり直しをできたり、他にもゲーム特有のアイテムを使って、部分的なチートができる。


ミステリーにこういうゲーム要素を持ち込むのは邪道ってなるかもしれないけど、
むしろこっちの分野はまだまだ開拓の余地がありそう。


俺の現実は恋愛ゲーム?? ~かと思ったら命がけのゲームだった~(1) (ガンガンコミックスUP!)

わるいおとこ,彭傑&奈栩 スクウェア・エニックス 2018-01-22
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「二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む」と、「回復術士のやり直し」 オススメはしないが立ち読みくらいならあり。

とあるニ作品のレビューがお互いに潰し合っててなかなかおもしろい。

「二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む」と、「回復術士のやり直し」。
どっちも「人生リセット」☓「チート」☓「復讐もの」って感じで、それ自体は全然珍しくないと思うのだけれど、なにやら後者が明らかに前者をパクってると主張する人がいるらしく。



小説家になろう」はアイデアのパクリあいは黙認というか、むしろそうやって先行者のアイデアを下地にして後発の人がどんどん発展させていくスタイルが推奨されてるまである、と思っているのだけれどこの2つの作品に関しては明らかにそういう雰囲気じゃない。両者のアイデアレベルを越えて似てる上に、後発の作品側に嫌いな人が多く、さらに後者のほうが人気らしい(表紙受けは確かに後者のほうが良さそう)のでいろいろ言われてるみたい。


小説家になろう」はid:mizunotoriさんや id:srpgloveさんの範囲じゃないかもしれないけど、誰が詳しいのだろう?





二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む|「小説家になろう」レビューブログ

魔王と主人公の関係は若干違うようだけれど登場人物の関係も似ており、全体としてパクリと言われても仕方ない程度には似ていると思いました。ただ、設定がかなり似ているだけで、文章をまるまる盗んだりなどはしていないので、盗作とは言えないと思います。

「回復術士のやり直し~即死魔法とスキルコピーの超越ヒール~」と比べたら……というと、「回復術士のやり直し~即死魔法とスキルコピーの超越ヒール~」の方がよく纏まっており展開が早いけれど、勢いはこっちの方があるという印象です。


展開が、木塚 ネロ著『二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む』とソックリです。この似通いようは、影響を受けたというレベルとは思えません

この作品と『二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む』は「小説になろう」発の作品ですが、この作品の方が後発になり展開がソックリであることから鑑みてこの作品がどのように作られたのか、想像に難くありません

著者についてはもちろんのことそれを許し、出版してしまっている角川スニーカー文庫にもガッカリです…

この作者は他の作品でもそうですが、余所様の内容をコピーして単行本化してるだけです。
だから初期では誤字脱字も「二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む」と同じでした。

この作者の作り方は割と明快で

①ランキング高いネット小説を見つける。
②とりあえずコピー&ペースト
③キャラの名前を自分好みに変更
④ついでにそこそこバレないよう場面付けたり消したりします。
⑤完成

の流れ作業です。
だから驚異的な速度で文章が出来上がります。
しかしそのため誤字脱字が原作にした小説と同じだったり、原作にした小説が停滞すると、話の流れがゴチャゴチャになってきたりします。

とりあえず「回復術士のやり直し」の1巻だけ読みましたが、
個人的な感想としては「マサツグ様」レベルのなんでもアリチート能力でハーレムするぞって作品になっててくっそつまらなかったです。
やっぱり復讐ものって作るの難しいんだなってことがよくわかります。

https://www.matolabel.net/archives/70056206.html

バフと回復量をダメージに変換はまだわかるけど模倣はちょっと無茶じゃない?
いくらなんでも盛りすぎてこれが微妙職扱いは無理あるレベルに

この略奪とか改良の方のヒールやってるときは激痛走らないの…?

一度インプットしたあとなら自由に使えるのはいいとして、最初に相手の情報をインプットするときに激痛が走るという設定が、復讐が開始したあとは全く出てこない。
あとから催眠魔術とか強制魔術などが出てきて、姫様が「何のために主人公を薬物中毒にしたのか」も全然説得力がない。
正直設定がガバガバだけど、まぁお仕置きエロエロシーンがやりたいだけだろうからあんまり突っ込むのは野暮、かなとは思う。

この作品と比べると「盾の勇者のなりあがり」ってすごいちゃんとした作品だったんだなって思いました。




まぁ真面目な話すると、この2つはどっちもどっちかなと思うので、それよりユーベル・ブラット読んだほうがいいと思うし、復讐譚としてより面白い作品を読んでみたいなと思いました。