なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

3×3 eyes 39巻   各々が足りぬ力を補合ってこそ初めて事がなせる。きれいごとでもなんでもない。それが現実

前半は一つ一つのアイテムや能力などの説明がすごく丁寧でかつ物語に組み込まれており違和感なく理解できたんだけれど、
後半はいろんな乗り物やらガジェットやら能力の使い手がぞろぞろ登場してきて、しかも特に説明がないものが多いから、結構「これどこから登場したの?どういう能力??」ってなることが多いよね。



さて、ウシャスやラートリーと比べて、サンジヤンなのに扱いが軽いカーリーさん。

「パールバティ4世の未熟なコピー」という残念な位置づけから脱皮できてない感じのキャラだけど
ほかの人が心おれている中、鬼眼王に立ち向かおうという意思が残っているのは悪くない。

 

八雲も、心はおれてるし、いまだに迷いはあるがそれでもパイを助けるという志だけは取り戻して気合を入れなおす。

死ぬために人間になったわけじゃない。
俺たちは、望んで人間になったんだ。
それは死ぬためなんかじゃないぜ!

 

 

そしてこれ。セカイ系のもっとも純粋な形。

 

ある意味親に恵まれなかったアダルトチルドレンの話ではなく
「国」とか「世界」みたいなものの重みを支えきれなくて生きる意味を失った人が
純粋に生きる意味を追求したらそれは大切なあの人だったという形。

世界が滅ぼうとも、地上から人類が消え去ろうとも、もうどうでもいい。
人間として残された寿命を、お前とともに過ごしたいんだ!

この目的のために世界を滅ぼそうとしてる鬼眼王のところに挑みに行くわけよね。
フィクションならではなんだけれどやっぱり好きだなこういう展開。




さて、ここにおいて、パールバティの本当の狙いが判明する。

もう一人のあたしは、鬼眼王をコントロールして休眠させたわけじゃない。

そんなちからがないことなんて最初からわかってた。

そうじゃなくて、もう一人のあたしだけが、鬼眼王の中で仮死状態になったんだ。

己の仮死によって、精神集合体に誤作動を招いて凍結させる。


パールバティーの狙いはここまで。しかしパイはその先を目指す。
あえて鬼眼王を目覚めさせ、「サンハーラ」=「マハーブラヤ(大帰滅)」を起動させる。
その目的は……。




というところで、下ではパイを助けようとする八雲はベナレスにフルボッコにされて瀕死状態だったが
全員が八雲を応援しにやってくる。 「カルキ」まで連れてくるとはねー。


というわけで「鬼眼王VSパイ」と「ベナレスVS全員」という構図になる
というかアマラさん不死身すぎるよね。植物の妖怪らしいけど、いったん殺されて封印された後、どこでよみがえったんだ?後で読み返さねば・・・・

「すまない。俺が無力なせいでみんなに迷惑をかけて。
 俺は一人じゃ何もできない。パイを救うことも、俺は・・・・・」

「くだらん。お前だけではない。誰もひとりではなにもできぬのだ。
 だが、誰しも無力ではない。何かしらの力を持っているものだ。何かしらの力を持っているものだ。何かしらの。
 あるものは理想を貫く強い心の力を、あるものはまさに戦うための力を。
 あるものは清き心で導く力を、あるものは悪を憎む力を、あるものは恐怖で君臨する力を
 あるものは暴力で支配する力を、あるものは地合いの力を、そしてあるものは冷徹な戦闘力を

 各々が足りぬ力を補い合ってこそ初めて事がなせる。きれいごとでもなんでもない。それが現実だ。
 お前が詫びる必要はないのだ。誰しも一人では何もできぬ。


「そうだ。おれが補うもの。俺を補うもの。パイ!!」

この言葉のためにこそ、八雲を徹底的に鍛え上げて強くした後、八雲からすべての力を奪い去るような展開にしたのだなとわかる。




しかし、八雲は人間になったのに無理をしすぎてもはや死を免れない状態に……。









おまけ  べなれすさん

不思議なものだ。
戦いのみが生の証であった俺が、
マハーブラヤという目的を与えられて生まれ変わるとは。
目的のある戦い。目的のある生。俺は満たされていた。
どんな結果が待っていようとも俺に悔いはない。俺は充実していたのだ。
だが、目的を達成しようという今。
俺の胸に去来する思いは、なぜかむなしい。