なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

「アド・アストラ ハンニバルとスキピオ」1  ローマが本気を出すまでの3戦

ハンニバルの名前は有名だけれど
私もローマ人の物語で読んだくらいしか知らないので、この作品はとてもありがたい。

マクロの知識はそれほど不要で、とにかくハンニバルの戦略TUEEEEEEを味わえるのでとても楽しいです。

ローマは強いね。
強いってのはいい……
強者は弱者から何もかもを奪い取れる
金も土地も女も 誇りでさえも…

だけど、たったひとつ手に入らないものがある。
それが何かわかる?
それは弱者に残された最後の武器…
持たざるモノの狂気だ

その子を殺すなら、我々は10万のお前の国の子を殺す
たとえその勢いで我らが滅びようとも、次は矛を収めぬぞ

 


 

第一戦目 イタリア北部ティキヌス川右岸平原 (VS執政官ブブリウス・コルネリウススキピオ

ローマの総戦力は同盟諸都市と合わせると75万。
戦争を傭兵に頼るカルタゴがまともに対抗しようとすれば程なくして国庫は破綻するだろう。
勝算など皆無。なのになぜ自信を持てるのか。わかるやつはいるか?

(1)移動経路

@ザグントゥム(スペイン北東部) 

ピレネー山脈を迂回してアルプス山脈と地中海に挟まれた@マッシリアへ

→マッシリアから北西100kmのち天に移動

→正解は「アルプス越え」

→偵察舞台をおびき寄せて勝利(なぜここに執政官自らが出てきたのか謎)

→これによりどちらに与するか迷っていたガリア人を仲間につける。




(2)戦略


「5万 対 75万。カルタゴ軍に勝ち目など無い」

→「アルプス越えをすればただでさえ少ない兵を失う。カルタゴ軍が我々と戦うつもりならアルプス越えは無謀」

→「兵を失えば補充すれば良い。アルプス越えのローマの北には、失った兵を補って余りあるほどのガリア人がいる」

→「この戦争は、カルタゴ対ローマではない。カルタゴ・ガリア連合軍との大戦争だ。

→ガリア人はローマ人よりはるかに大きく強い。
だが今まではその荒くれ者を統率できるものがいなかった。だが今、ついに状況が変わった。

俺はさあ。ブレンヌス。本当は戦争なんてしたくはないんだ。
ローマの誇りだとか立身出世なんかにも興味ない。
好きなことやって、面白おかしく生きたいだけだ。
だけど、ローマがなくなっちゃそれも出来ない。
結局これは自分のための戦いなんだよ。

第二戦 トレビアの戦い (VS 執政官ティベリウス・センプロニウス・ロングス)

ハンニバルの基本戦術「包囲殲滅作戦」がここからスタート。

「主力を前に誘い込み」「側面では騎兵が勝利することで後ろにまわり」「包囲殲滅を完成させる」

この戦いは前回の騎兵戦とは異なり、負ければ一切ごまかしや言い逃れもできない正規軍同士の戦いです。
敗北すれば全ガリアは完全にローマを見限り、ハンニバル側につくことになる

・ローマ主力の重装歩兵は、冬のトレビア河渡河で前進水浸しになり無力化。

・投石部隊の攻撃により距離をおいた持久戦を嫌わせ、本来守りに強いローマ歩兵を前進させる。

・騎兵戦ではカルタゴ軍のヌミディア騎兵が貴族軍中心のローマ騎兵を圧倒→側面攻撃

・さらに後方から伏兵を突撃させることで包囲殲滅完成。

・そもそもローマの歩兵の強さは4層構造による分厚い隊列による前進。
 包囲され、恐慌状態になると指揮系統がきのうせず無力化する。





ローマ兵は執政官をはじめわすかな兵だけ離脱可能。

わかっていたはずですよ。かなわぬ相手だと。
あなたは敗将です。敗将なら最善の敗北を選ぶべきです。

第三戦 トラシメヌス湖畔戦 (VS平民側執政官フラミニウス)

行軍中のフラミニウス軍2.5万の側面を6万のカルタゴ軍が急襲。

単純に力勝負で殲滅戦となりフラミニウスは死亡。

ローマ軍が数で劣る勝負をさせられたのはこの戦いくらい。


→この結果、ローマは執政官だけではラチがあかぬとファビウス独裁官に任命。


我々カルタゴとガリアには共通の敵がいる。強大なる軍事国家ローマだ。
やつらは文明人の皮をかぶったケダモノだ。
やがて欲望の赴くままにこのセカイを喰らい尽くすだろう。
我々に与えられた道は3つ。

勇敢に戦い勝利をつかむか。
あるいは誇り高き死を遂げるか。
真の敵から逃げ、虜囚のごとき日々をすごすか