なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

「無職転生」読んだ

コミケ終わってから「小説家になろう」作品を順番に読んでいってます。
読み終わるごとに、報告だけ書いていきます。
読んでない人に紹介すると言うよりは、読んだ人と感想共有したい。


まず「無職転生」最新話まで進みました。
http://ncode.syosetu.com/n9669bk/

第11章 青少年期 妹編がよかった。
というかノルンが好き。大好き。
エリスも好きだけどこっちは今からが楽しみ、な感じ。


私はこの手の
「内向的な子が、その内向的性格ゆえに
 空回りしたり周りから理解されず孤独を味わい、
 それでも自分なりに行動・思索して
 自分なりの答えにたどり着く、自分で自分を救う」
という類型が非常に好きだ。

「そういう立ち直り方」を可能とする
セカイ(街や人間関係)が描かれているものが好きだ。
「本人の決断が尊重される」セカイが


だからtrue tearsの湯浅比呂美が好きだし
紫影のソナーニル」のエリシアが好きだし
化物語シリーズの「自分で勝手に助かるだけ」という命題も
一見冷たい様に見えるけど人に対する敬意があって好き。

*1

恐らく、恐らくだが、
ノルンは自分で自分の気持ちに整理をつけたのだろう。
自分の気持ちに整理をつけて、今の状況を乗り越えたのだろう。

偉い子だ。
パウロやアイシャは、ノルンの事を出来の悪い子だと思っているのかもしれない。
けれども、俺はそうは思わない。
少なくとも、生前、俺に出来なかったことをやったのだから。

もし俺が、生前にノルンのように、自分で自分に整理をつける事ができていれば。
何か変わっただろうか。
あの優しかった兄貴にぶん殴られる未来は、回避できただろうか。

わからない。異世界に転生して、ロキシーに出会わなければ、きっと引きこもりのままだったようにも思う。

大体いまさら戻る事も出来ない。過去は変わらない。
こじれてしまった家族との仲はもう戻らないのだ。
兄貴の真意も、何もかもが闇の中なのだ。
……ただ、長いあいだ奥歯に挟まっていたものが、取れたような気がした。


どうでもいいけど、ノルンとアイシャって名前を見ると
伝説のオウガバトル」の法王ノルンと聖母アイーシャを思い出す。
ノルンという名前の女性が最初主人公を敵視しているというイメージは
この作品によって定着してしまったような気がする。






まだ一作品しか読んでないので何とも言えないけれど
このあたりで言われてることがちょっと分かったような気がする。

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20130315/p1

「自覚的な意思」と「失敗した前世の記憶と体験」を持って、人生をやり直すことは、そこに発生する日常の平凡な出来事を再認識する=インプロヴィェーションが発生している
(中略)
要は人生をやり直すことで、平凡な出来事そのものを再確認すること、、、後、自分がどこで間違えたのか?を、自己認識する旅になります。これが、セラピーでなくて、なんであるか?と思っていいでしょう?。僕は、この作品群をセラピー系統群と思っています。

こういうことがわかると、世界の具体的な手触りが大変化します。それが大きく積み重なると、世界認識、僕は栗本薫さんにならって世界への感受性と呼んでいますが、劇的に変化していくことになります。世界の感受性が豊かになると、、、、、わかると思いますが、世界がキラキラして、生きているだけで幸せな気分になれるようになります。


「やりなおし」ものではやはりエヴァ同人の「RE-TAKE」が一番好き。

知りたくなんかなかった。
私たちにこんな可能性があったなんて
こんな未来もあり得たなんて
「私」は何も 間違えてなかったなんて
私は…どこで道を違えてしまったのだろう
今の私にはもう思い出せないし その意味もない
こんな姿に成りはててしまった私はもう
今更それに気付いたところで やり直すことなんてできない
一体…どれくらいの月日が流れたのだろう
この醜くも…美しいセカイが生まれてから (Re-take)

他にも少女漫画物には輪廻だの転生ものは昔から多かった印象。
7seeds」も今凄く面白いし、他にも面白い転生もの少女漫画読みたくなってくる。

*1:※この類型は時にショック療法的になり、過酷な試練を描くことが手段ではなく目的になってしまうことがある。「ランス6」では、ウルザ・プラナアイスという女性を通じて、「女性にわざと試練を与えてそれを乗り越える様を期待する男は救いようのない変態である」ということが語られている