「背筋をピンと!」
「ブーンがいじめにあっていたようです」「痴漢男」「オナニーマスター黒沢」をWebでコミカライズというかなりニッチなところで活動してた時ファンだった作者さんのマンガ。
「第四十工房」って聞くと懐かしいって思う人結構いると思う。
http://www.nicozon.net/tag/%E7%AC%AC%E5%9B%9B%E5%8D%81%E5%B7%A5%E6%88%BF%E8%90%BD%E6%9B%B8%E3%81%8D%E7%BD%AE%E3%81%8D%E5%A0%B4
この人キャリアだけで見たら相当長いと思う。
横田卓馬 - Wikipedia
最初絵がめっちゃうまかったわけではないし、おそらく話作るのも得意でなかったのだと個人的には思う。はじめてジャンプに投稿して受賞したのは大学一年生の時だけど、そこからこの作品が始まるまで10年かかっている。
その間に
①大学時代は自分のHPでマンガを描いて更新し続けて
そこで自分の作品が多くの人に評価されるという経験を得て
②大学卒業後は投稿作が再び受賞し、その下地を持ったうえで
ジャンプ作家のアシスタントになり
③さらに「ダンゲロス」のコミカライズを担当ししっかり務めきり
④ようやくデビューにこぎつけたときにはすでに数作品の連載を最後まで描き切ったという経験が蓄積されている。
これがすごいなと思う。
もしかして私が無知なだけで、マンガ家さんとしてはこういう流れは珍しくないのかもしれない。
だけど、この一連の流れがすべて見える作家さんというのは珍しいと思う。人の目に見えないところですごく努力しながらも、ちゃんと目につくところにい続けることも忘れない。常に何かしらアウトプットを出し続けてる。だから、私から見ると、回り道に見えるけど、一歩一歩すべてをものにして進んでる感じがする。
この人を思い出す。
私はこういう人好きだ。洲崎綾さんもそうだけれど、好きなものになるために、回り道のキャリアをたどってる人って、ほんとに心の底から尊敬する。最近のはてなブログのなんちゃって夢語りを希望にするのもよいかもしれないけれど、私としてはこういう「身近にいる偉人達」の話をもっと見てほしい。
この作品も、天才ではない主人公が「周りのすごい人たち」に囲まれながら、同級生の女の子と手を取り合ってちょっとずつ前進していく、そんな作品だ。王道的だし、それでいて読んでてとても気持ちが良い。 まだ2巻までしか読んでないけれど、続きもすごく楽しみ。
なんでそこまでわかってて、最初から読まなかったんだ、と言われると困るのだけれど、うまく言えないけど思い入れがありすぎてこの人の作品怖かったりしたのです……。 ダンゲロスは最初から安心して読めたんだけれど。 連載が順調になるまで手が出せなかったチキンですみませんです……。