なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

なぜポリコレやフェミニズムが気持ち悪い「と言われる」のか

昨日「なぜ人を殺してはいけないのか」という増田がホッテントリになっていたが「なぜ人の欲望を安易に指摘してはいけないのか」も同じ理屈だ。

別にいけなくはない。だが、それをアリにした時に、万人が万人の欲望を指摘し、抑圧し、否定しあうだけの地獄が顕現する。そんな世の中はしんどいから、みんなやめようねってお約束に同意している人が多いのである。

そういう状況になった時に、お前はちゃんと生存できるのか?という話である。

そのことを考えずに、「自分は好き勝手に相手を攻撃するが、自分が攻撃されるのはまかりならん」みたいに思ってると「バカ」とか「アホ」とか「気持ち悪い」と言われて敬遠されることになる。

そういわれる割合が高ければ高いほど、まぁそういうバランスの悪い人ということになる。



殺し合いにならなかった場合、つまりポリコレやフェミが実際に権力を握ったらどうなるかというと恐怖政治になるのである。

商鞅の変法が実施されたときの話。

「改革の法令を全国に発布するに先立って、都の市場の南門に三丈の高さの木が立てられ、そのそばに、この木を北門まで運んだ者には十金の賞金を与える、との立札が掲げられた。人びとはいぶかしく思うだけで、なんのことかさっぱりわけが分からず、だれも運ぼうとする者はいない。やがて、「十金」は「五十金」と書き改められた。一人の男が現れ、北門まで運んだところ、ほんとうに五十金が与えられた。そのうえでただちに法令が全国に発布された。政府はうそをつきません、国民はとっぴな法令と思うかもしれないが政府は本気で施行いたします、と言うわけである。」商鞅はまた、秦王の太子が法令に違反すると「法令が徹底しないのは、上に立つ者が犯すからだ」と立腹し、さすがに太子を罰することが出来なかったので、その補導係を死刑にした。こうして法令の力によって秦は国が治まった。しかし時移り、孝公が亡くなりその太子が即位して恵王となると、商鞅は反逆罪に問われた。商鞅は都から逃亡し、関所の宿で一宿を請うたところ、宿の主人は「商鞅様のおきてでは、通行手形を所持していない人間を泊めると罰せられるのでな」と断られる。「商鞅は天を仰いで慨嘆した。ああ、法令の害毒となんとここまでひといのか。やがて捕らえられた商鞅は車裂(くるまざき)の刑を受けた。」

http://www.y-history.net/appendix/wh0203-062.html


ttps://libsy.net/blog/1034

この人のよーに他人の内面に立ち入り、欲望を暴き立て、「気持ち悪いと自覚しろ」と迫ることそれ自体は構わない。だが、当然他人の欲望を指弾し、それに抑圧を要求するなら、同じ基準が求められる。それを受け入れないなら、この方の文章には何の説得力も宿らない。

だが、このゲロ甘な基準で人の趣味嗜好を薄暗い欲望を指摘し、それに自覚を求めることが許されるというのであれば、この方は「気持ち悪い」ってことになるわよね。



つまり何が言いたいかというと「あんまり許容範囲や閾値が狭いのを日常的に振り回してるやつは、その基準が自分に降りかかってくるよ」という当たり前の話なのだが、なんか特定のテーマになるとこれが分からなくなる人おるよね。その代表格がポリコレとフェミニズムというだけであって、別にこれだけの話じゃないよ。アンチフェミだってネトウヨだって、リベラルだって、みんなそうだよ。