ジャンヌ・ダルクについて⑥ 「傭兵ピエール」
これはまぁ異端の物語なので、他の作品を一度見た上で純粋なフィクションとして楽しみたいやつ。
ジャンヌ・ダルクに恋人兼参謀がいて、いろいろすったもんだしたあと途中でジャンヌを捨てて去るものの、最後にジャンヌが火刑にされるところに戻ってきて……という荒唐無稽なお話です。すごいシンプルなお話ではあるんですが、やはり最後の展開は今読んでもぐっときますよね。
この作品いろいろ見所あります。
オルレアン包囲戦の詳細な描写もそうですし、「みんな戦に疲れてた」というイメージが強い百年戦争の物語においてやたらと豪快に、しかも楽しげというか活き活きしてる主人公たち傭兵の描写それ自体がまず他にないわけですが、やはり、神聖化されがちなジャンヌダルクをもっとも人間味たっぷりに描いているのが特徴ですよね。 ピエールがジャンヌを抱かなかった理由って今でもわかるよーなわからんよーな。