なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

ボールルームへようこそ4巻  下手でも目が離せない人の特徴

下手な時からでも目を引く人ってのはいる。
そういう人は何が違うのか。


「なぜ拍手が起きるんだ?
 23番は決してうまい選手ではないのに準決勝でチェックを入れてしまったのはなぜだ?
 また見たいと思ったのはなぜだ?私は、何が見たかったんだ?」



「あの23番。なんであんなへたくそが決勝に上がって俺たちが落ちるんだ?」
「そんなにむかつくなら見なきゃいいじゃん」
「勝手に視界に入ってくるんだよ。下手すぎて!」



「俺は、ダンスってやつはやっぱ
 比較採点っていう競技の特性上、埋もれたら最後。
 フロアで無視されたら終わりだと思ってる。
 だから、まずは一瞬でもいい。見てもらえ」



「そうだ……。僕は見て…もらいたい。
 身の程知らずで、恥ずかしいことをやってるのかもしれない

 でも、みんなに見せたくてウズウズしてる

 だって、すごい振り付けなんだ!」


「ああ……そうか
 私はこれが見たかったんだ
 この一瞬だ。
 目の前のものにのみダイレクトに伝わる高揚感。
 刹那的な、瞬間の、アピール
 これが観客を沸かせる。惑わせる。

 彼は今、気持ちだけで踊ってるんだな



「いい決勝ってのは。クイックステップで手拍子が起きるんだ。
 それは曲の軽快なリズムに乗せられたわけでも
 選手への激励でもない。
 ダンサーの感情が伝播するからだ。

 見ていると、なにか踊りたいと、思わせるものがあるんだ」


表現の世界においては、こういうのが天才だと思う。

下手でも見られる人が、うまくなったら、それは無敵だよね。

ボールルームへようこそ(4) (講談社コミックス月刊マガジン)

竹内 友 講談社 2013-04-17
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by ヨメレバ