なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

「背すじをピン!と」 2巻~  「ただしイケメンに限らない」

一か月だけだけど。一か月やったんだ。ダンスを何年もやってる人にしてみたら一か月ぼっちかもだけれど。僕らにとっては、はじめていろんなことを教わった一か月だったんだ!
あと時間どれだけ残ってるかわかんないけど落ち着いて最初からやってみよう。いろいろ教えてくれた先輩たちのためにも、あんなに頑張ってたわたりさんのためにも!土壇場で急にミキくんみたいに踊れるようになんてならないから僕たちは、今できることを。

本当はもっとやれたはずなんだ。わたりさんがああなっちゃった時に、僕がもっとはやく動けていれば。もっと長く踊っていられたかもしれない。そもそも試合前に僕がわたりさんの緊張をほぐせていたら。練習通りに力が発揮できてたかもしれない。部長やみきくんのダンスを見て、心がチクチクする。ああしてればよかった。こうしてればよかったって気持ちが次々と。ちゃんとやりきってない。もう一回。もう一回だけやり直しさせてもらえたら。

わたりさんに何があったか、僕にはまだわからないけれど。きっとわたりさんは乗り越えようとしてる。だったら僕も、いざって時にパートナーを助けてあげられるような頼りにされるリーダーになる。
これが次への僕の課題だ

ああ^~。王道だけどやっぱりいいものはいいわー。

タンゴの練習

文化祭で全校生徒の前でダン

試合とは違うベクトルでハードルが高い。

コンテストはアピールもそうだけれど、
基本に忠実に失敗しないのがまず第一に求められる。
何をやればいいのかも明確。

一般人向けは、ポイントかせいでなんぼ。
ミスなくやっても、つまらないと思われたらおしまい。
また、自由度が高いだけに、何をやったらいいのかから自分で考えないと。

わたりさん

他人から見たら何気ない一言がここまでトラウマになることだってあるな。

あのさ。わたりさん。僕も小学校の時同じようなことあったんだ。
渡りさんと比べるとたいしたことないっていうか、ほんとつまんないことで。
それを僕はずっとそのこと気にしててさ……。

でも、気づいたら、忘れていた……!
わたりさんが、僕の手を握ってくれたから……
いつのまにか気にしなくなってたんだ。

好きな子にひどいこと言われてさ。
たいしたことない、なんてことないよ。
昔のことずっと気にするの、当たり前だって。
でもきっといつか…いつのまにか忘れられると思うんだ。
だから、それまで僕が、わたりさんのこと支えてるから。

これなんかも、サザンアイズで言われてた「交換」の考え方だよね。

自分が与えてきたもの、
自分が与えられてきたものって
意外と気づかないものなのだと思う。

シャドウ・ワーク」じゃないけど、人間の関係性ってこういう
目に見えない無数の交換で成り立ってるんだと思う。

でも、それに気づくことができたら、
今の人間関係でも豊かに見えるのかもしれないなとか。
適当なことを思ったりするのでした。



本当はさ、僕が何とかするとかなんとか
そういう格好いいこと言いたかったんだけど。
っていうか、僕がもっと格好いい奴だったら言えたんだろうけれどさ。

僕にできることって結局そばにいることぐらいかなって。
そばにいて渡さんが不安になったと恋に、
笑わせたり励ましたり、まぁ一緒になってテンパっちゃうことも
多分結構あるかもなんだけど。
二人で分ければ、不安も半分になるし。
そしたらいつか大丈夫になって、昔のこともけろっと忘れちゃうよ。きっと。
僕が渡さんにそうしてもらったように。
僕にもわたりさんを手伝わせてほしいんだ。
だから、わたりさん。これからも僕と、踊ってくだ…くれませんか!

「ゴールデンタイムズ」のくぜくんを思い出すね。

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こういう気持ちわかる。私は今人を支援する仕事をやってるけれど、普段自分が無力だなーっていっつも思う。ただ、何か目立ったことができなくても、その人のそばにいるとかちょっとでもできることを考えるとか、そういうことを胸を張ってやらないといかんよね。


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「私だってワタリさんたちが止まってて心配したけど、」「気にしないように頑張ったの、あれは試合だったから」「そしたら私が薄情者みたいじゃない!」「またキヨトは私を悪者にして!わああ!」

ターニャかわいいwww心配してたのね。





この漫画「設計」が上手だなぁと感じる

2巻あたりまでは、ダンスそのものより「パートナー」としての地固めが進んでますよね。ライバルも出してるけど、レベルが高すぎるので、いきなりそっちにはいかない。

でも、さすがジャンプというか、展開がとてもスピーディー。ベイビイステップとしゃにむにGOを圧縮して見てる感じする。

①主人公とヒロインのキャラは地味な代わりにサブキャラがすごく濃くて、この作品がなにをするものかがすぐわかる。

②入門から「最初の成功体験」まではしっかり描く

③そのあとのレッスン・成長はぎゅっと詰めて描く。

④「実戦→失敗→主人公の持ち味発揮」をしてステージを上げる。

⑤間を開けずに次のイベントで主人公とヒロインの関係性を進める。

このあたりまでの展開、しゃにむにGOだと7巻まで、BabyStepだと6巻くらいまでかかってます。それが、3巻の中盤でもう消化されている。だからといって、どの部分にも手抜きがあるようには感じない。

きっちりと「イベント」とそのイベントにおける「達成目標」が設定されていて、それを無駄なく描いてる感じがする。無駄がないとは言ったけど、強引に進めてるというか余裕がない感じはするけれど、それでも窮屈とは感じない。


この作品の前に競技ダンスでは「ボールルームへようこそ」ってマンガが話題になってるんだけれど、ジャンプってそういう下地がある部分を、ぎゅっと凝縮して描く展開が本当はよいのかもしれませんね。

ナルト・ブリーチ・ワンピースあたりのせいで「長い」イメージがあるけれど、実際のところジャンプ作品の強みは、やはり打ち切りシステムによる「序盤にしっかり話を固めて読者をつかむ」ところだと思う。 

ほかの人はどうかわからないけれど、私としてはこの作品の凝縮というかメリハリの具合ってすごくよくできてるなと思う。