なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

魔法少女まどかマギカDifferent Story

佐倉杏子は絶対に救われないのか


佐倉杏子の環境は救いようがない。親が救いようがなさすぎる。自己満足のために家族を犠牲にしてヒロイズムに寄っているような駄目親である。佐倉杏子は、自覚はなくとも「虐待」の被害者である。

しかしそれでも父親を愛していた佐倉杏子は、その虐待をしている自覚もない父親の生き方を魔法の力によって叶えようとした。そりゃ無理だって。

しかもこの父親、自分の力が評価されてなかったとわかった瞬間、佐倉杏子を逆恨みして、佐倉杏子を置いて家族皆で無理心中。無理心中した家族の中には判断能力のない佐倉杏子の妹もいた。最悪すぎる。


不幸の源は、父親そのものだった。父親そのものを変えない限り魔法ではどうしようもなかった。そしてそれは魔法で解決できることではなかった。狂信的な父親を、なんとかして説得して目を覚まさせない限りどう仕様もなかった。



だから佐倉杏子はなにも悪くない。

悪いのは父親であり、百歩譲ってもその幻想を台無しにした魔女だ。


佐倉杏子の病理=「他人の幸せを祈ってしまったこと」


でも、佐倉杏子はそこで自分を責める。

あたしは最初から自分のためだけの願いを叶えるべきだったんだよ。そうすれば傷つくのは自分だけで済んだんだ。

他人の都合もお構いなしに身勝手な幸せを押し付けたから、家族皆をあたしの不幸に巻き込んだんだ

ざまぁないよ。

願が消失し、魔法を使えなくなって、マミの足を引っ張るのが怖いから、マミから離れて自分一人で鍛える。

他人のために祈ったあたしがどうなったか知ってるくせに、よくも白々しくコンビなんて組めるもんだよな。

あたしのときみたいに裏切られてしまいえばいいのさ。

巴マミの病理=「自分の命だけを願ったこと」

もしたったひとつの願い事をやり直せるとしたら
迷わず家族の命をつなぎとめたいと、そう祈っただろう

それゆえに、他人を一生懸命助けようとする。


巴マミの病理2=「友達を救えなかったこと」

もう私一人の問題じゃないもんね。
今は鹿目さんと美樹さんがいてくれれば、、、私はそれでいい

だからこそ、一度仲間になった子は責任を持って全力で守るけれど、守りきれるかわからない子には臆病になってしまう。


巴マミの素顔

「いやだよ。帰りたくない。
 悪者になんかなりたくないんだ。
 あたしが最低な人間だってこと
 大切なひとに知られたくない。
 だからって、自分に都合のいい部分しか伝えないようなずるい自分にもなりたくなくて
 それでも結局どっちか選ばなくちゃいけないなら
 いっそあたし、逃げちゃおうかなって」


「いいたくないなら黙っていればいいじゃない。
 自分につごうのいいことだけしか伝えなくたって、ずるい子になったっていいじゃないの。

わたしだってずっとそうしてきたんだから。

美樹さんは私のことをどう思ってる?
もし正義のために戦う真面目な先輩だって思っているなら、それは私が騙してたの。
私はね、正義の味方でいたかったわけじゃない。
誰かと一緒にいたかっただけなの。
本当の私はただの寂しがりなのに
ずっと嫌われるのが怖くて、
あなたたちの前では真面目な先輩ぶって
いつもみんなにいい顔してた。
でもね、そんな嘘はもうやめるの。

お願い、美樹さん、
あなたのためでも他の誰かのためでもなくて
私のために一緒にいて。
あなたが自分を許すつもりがないのなら、
私だって正義の味方なんてやめてやる。
だから、私の前からいなくならないで」

「駄目だよ、そんなマミさん、
 あたしのあこがれのマミさんじゃないよ。
 あたしは正義の味方のマミさんが好きなんだ。
 だからこそマミさんの足手まといは絶対にいやだった。
 なのに、そんなこといわれちゃったらさ……

 ……いいの?
 あたしは悪い子だよ?
 それでもマミさんはいいって言うの?」

「当たり前じゃない。」

「…はは。まいったな。
 ここは厳しく言い返さなくちゃいけないところなのにな。
 嬉しいんだ。こんなあたしを必要としてくれて。」






さやかの病理=自分に自信がなさすぎるくせに潔癖症

他人を見捨てたこんなあたしでも一緒に組めるっていうなら、あたしマミさんのこと幻滅するかも

他人のことを気遣う余裕がない人間が他人のことを気遣うのは、もしかして傲慢なんだろうか……。

ぶっちゃけ、器じゃないのにマミさんに憧れてしまったのが間違い。そしてそのあこがれを勝手に押し付けるところもうざい。さやかほんとにうざい。

ようはあいつが特別ってだけの話なんだ。
絵に描いたヒーローみたいになれないからって自暴自棄に成るのはよしなよ。

街の病理

おそかれはやかれ、美樹さやかが最初に孵るのは
予測できたことさ。
魔法少女が複数点在する縄張りに
探索能力の劣る魔法少女を単独で放置すれば。
当然、利益が行き渡るはずもないからね。

どんなに大きな街であれ、魔女の数には限りがある。
にもかかわらず、君は使い魔を倒すスタンスを
改めようとはしなかった。

君だって、ことの重大さは十分理解していたはずだけどね?

訊くまでもなく理解しているんだろう?
美樹さやかを魔女にしたのは、君たちじゃないか。







まどか=一人だけ、願を最後まで保留させてもらえた

さやかちゃんが叶えた願いの重さに気づいて
叶える願も大事なんだって思ったんです。
漠然とした理由じゃなくて、確かな願を見つけようって

本編でもあったけれど、本当はさっさと魔女になってしまうことも多かった。