なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

チキタ★GUGUその4  髑髏の土地編

いつだって、人間を呪うのは同じ人間です

ニッケルが死んだ後、クリップがいなくなり、時間がたってハイカもお嫁にいってしまった。チキタだけが時の流れから取り残され、周りからも避けられるようになり、ラーラムデラルと二人きりになる。


そして出現した髑髏の土地。7年前理由もなく村の人間がすべて死に絶えた。



名門サデュース・ザイセルと盗賊の娘バイエ

このバイエの父親が本当にひどいのだけれど、バイエはそのことはすっかり棚に上げて、全部サデュースが気に入らない、ということばかり言うのでクズ確定。

しかももみ消しを狙って朝廷に密告。

サデュースは髑髏の土地で母、兄、姉が全て殺されているので
その犯人を絶対に許さない。

クリップを追いかけて、モロン朝廷のペトラス皇帝を尋ねる

サデュースからみたペトラス皇帝は「薄汚い野心家」

ペトラス皇帝は薄汚い野心家です。
7年前も「この事態は人類全体が対峙せねばならない緊急の課題だ」などと大義をかかげ、結局はどさくさに紛れて「髑髏の土地」を全て自分の管轄に組み込んでしまいました。

ペトラス皇帝はあの件以来、猛烈な勢いで真笑いの少数民族の制圧をはじめました。それはひどいやり方で、そしてどんな非道な行為にもすべて「髑髏の土地」を口実に使ったのです。
あの土地は、自分たちしか立ち入れないようにしてあるんですもの。やりたい放題でした。

ところが数か月前から、いきなりそういったことがぴたりと収まって、かわりにこんどは国中の怪しい人間を朝廷に集めだしたんです。ありとあらゆる手を使って。

外側から見るともともと異常性はよく見えていたということか。




内側から見たペトラス皇帝は「慈愛に満ちた老人です」「なんてラブリィなじいちゃんなんだ。好きになりそうっ」。警戒しているバランスですらこういう形容をする。主人公も「愛らしい年寄りだった」という。ただし……

俺はペトラス皇帝ほど素晴らしい人はみたことない。なんでもできる身分なのに毎日に三時間しかネないで、粗末な食事をしてずっっと仕事して、自分の時間なんか全然ない。宝石も冠も城の宝も全部手放してしまった。なにもかも全部民衆のためだ。あんな人を見捨てて置けるなんて、バランスなんかもう兄弟じゃない!

ここまで狂信者が出ているのは相当に気持ち悪い。

後の結末から考えればわかるけど「あってみてよかった人」ってのは全く意味がない。外側から見て、この人物が何をもたらしていたかはサデュースのほうが遥かに明快で、そして真実に近い。


もともとここに要るあやかし屋の何人かだって、その件で皇帝に事件の追求に来た連中。なのにいつのまにやらペトラスのファンクラブ会員になって、今や彼のために長生きの研究をしてるってわけ。そんで、長生き研究会に所属しないあやかし屋はね、いつもみんないつの間にかいなくなっちゃうんです。

理性的な人はどんどん消えて、皇帝に盲目的な追従者しか残っていない。二月前にここに来たときは兵士や従者、皇帝の親族だってこの城にはいっぱいいたんです、なのに……今日城内で長生き研究会以外のメンバーに会いましたか?

もともとソンソンは庶民派の善良な霊能者だったのに、皇帝のおかかえになってるなんて絶対変。他の人達だってみんな評判の良い実直な人たちばっかりだったはずなのに。どうして皇帝に喜々として追従しているの!?いくらカリスマ性があるったって。

どうしてこんなことが!!旧知の友人をとまどいもせず手にかけたり、人の死体をクスリの材料に使って……!ペトラス皇帝だって、あんなにいいじいちゃんなのに

そして「善良な老人」の実態が現れる

城の奥に連れ、ペトラス皇帝とその周りの人間が
やらかしてきたことがどんどんあらわになっていった。

みんなもう脳みそぶち壊されてんだよ。
伝染病の家畜とか袋の中のかびたミカン。
あいつらに罪があるわけじゃない。でももうwかるよ。
どんなにしんどくってもそのままにはしておけない

オルグのつぶやき

この世に人間しか、私が食べられるものは無いんです。
だけどあの子に会って以来ね、人間を食べるのがすっかり嫌になっちゃってね。私もう二度と人間を殺すのはやめよう。このままいっそ餓死しようってそう思ったんです。

幸せな日々でした。お腹は空っぽでもあのコと一緒なら心は満腹。だけどそれは、私の勝手な幸せだったんです。そろそろ飢えて命もかれようとしたある日、あの子が山のように人間を殺して、私に食べさせてくれたんです。

そして、笑ってこういいました。「これで人ではなくなったね。ついに俺は人でなくなったね」

クリップ、クリップ。大好きなクリップ。なんてことを私はクリップにさせてしまったのだろう。だけど何もかも、もう元には戻らない……

「人殺しの病」

真面目で私利私欲の薄い薄い、誠実な人間でアレばあるほど、あいつらの媒体になりやすいんだよね。

人食いに操られていてもその人間の人間らしい部分は壊れること無くまるごと残るんだ。人を殺すことにまるで抵抗がなくなっていると言うだけで、涙も笑顔も本物だ。善良で優しい同胞たちを、アンタ達は殺せる?

ぼやぼやしてるとどんどん移るよ他の人に。これ以上ペトラスの親衛隊みたいなのに増加されちゃ、面倒だろ?

「善良や誠実がどうしても当てはまらない人間。他にもアルでしょう。媒体になりやすい人間の条件って」
「心に……傷とか深い孤独を抱えた人間かな」

グズグズしてたらあいつら伝染るぜ。
ちょっとでもペトラスに共感を感じた時にそこに取り付くんだよ