ともあれ互助会は滅びるべきである

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すき家、ワンオペ維持

ネットですき家の騒動が騒ぎになったのは一斉閉店がある程度ピークに達してからだ(220店舗)。ここまでは、ネットの力はほとんど関係ない。

ここからネットで騒ぎになり、MAXで300に近い数まで閉店が増えたが、現状は210店舗ほどに減少しているらしい。ネットで騒ぎになってからすき家の状況が悪化しているか。そうでもないような気がする。むしろ徐々にリカバリーされてしまっているのが現状だ。

ネットの声は、無力なのだろうか?すき家はこれから巻き返してしまうのだろうか。それともこれから大きな変化が来るのだろうか。

少なくとも、すき家は5月14日の決算発表において、ワンオペの維持の姿勢だ。



ゼンショー社長の小川賢太郎さんの会見まとめ読んだ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20140519/264915/

いろいろ書いているけれどワンオペを改めるつもりは全くないということは確実だろう。あくまで変えたのは、採用体制だけだ。

つまり、少なくとも小川社長は、ワンオペを継続しても人手不足は中期的には解消され、今の路線を継続できると考えているということだ。多くの人が指摘しているように、普通に考えれば「1割以上もやめた」のは大問題だ。だが、小川社長にとっては、「1割しかやめなかった」という認識なのだ。


ゼンショーは、「やめた1割」を分析した結果、

・辞める人はこれ以上一気に増えることはない
・別のところから補充できる

と判断した結果、中期的には問題ないと判断し、今回の対応になったのだろう。

そもそも、ワンオペをやめるということはどういうことかというと、単純に人件費が倍とは言わなくとも1.5倍以上には増えるということだ。それをやるよりはマシだからといって時給を大幅に上げているのだ。*1

いちどワンオペの味を吸ったものは、そこから抜け出すことはできないのだ。それはもはやすき家全体の死(からの生まれ変わり)の必要性を意味する。そして、小川社長はその死の覚悟をしてまで現状の仕組みを変えなくても良いと判断したのだ。

ネットの声も、日経の報道も、今の時点ではゼンショーの方針を変える力を発揮できていない。ではなぜこれほどにゼンショーは強気を維持できるのか。そのあたりを考えないとだめだと思う。




なぜワンオペ維持でも乗り越えられる、という判断に成ったかいろいろ考えてみる。私は現時点で結論をだしたり「真実」について語るつもりは全くないので、ただのメモだと思ってください。

「人手不足」面はワンオペを維持しても中期的に解決されると思われている

すき家から逃げられない人たちは大勢いる=逃げた先の受け皿が無い

今回辞めることができたのはほとんどが「都市圏の学生アルバイト」だけだろう。(本当は請負契約だってのは知ってるけど、めんどくさいので以下アルバイトで行きます)

今回閉店になっている店舗の8割以上が都市圏、というか首都圏に集中しているらしい。

http://shigotonews.com/archives/4645739.html

「絶対的に客の人数が多く、耐え切れない」レベルの労働になったのは都市圏だからという理由もあるだろうが、それ以上に、それらの店舗では、今までは学生アルバイト主体の採用が容易だったことが理由だろう。 逆に言えば、学生アルバイト側も我慢できなくなったらやめやすい。 今回はその両者が重なった地域で一気に人がいなくなり、そして新しく採用もできなくなった、という話になる気がする。

もともとが余剰人員がいないということは、ドミノ倒し的になりやすいということだ。そして一度倒れたドミノをまた立て直すのは難しいのだろう。今の停滞はそういう一過性の現象だとゼンショー側は受け止めているわけだ。それでも、一気に220店舗が閉鎖してから、現在は閉鎖店舗数がそれ以下になっている。 それ以降、閉鎖が相次いでいるわけではないし、むしろ徐々にリカバリーされて言ってるのが現状だ。

数字だけみれば、結局すき家にとってみればこの労働条件でも働く人はいるのだ。一時的に人がやめたのは、安く雇えるからと「学生」や「実家暮らしのニート」「都市圏にいるため他にも仕事があるフリーター」などを採用していたからである。今後は、もっと「やめにくい人間」を採用して使い潰す戦略に変えていくのだと思われる。具体的に言えばロスジェネ世代の独身男性などがそれに当たるだろうか。

また、サービス業に限れば、人手不足なのは都市部だけで、地方ではまだまだ企業が買い手市場である。客数が都市部ほど多くない点とあわせて、普通に給料さえあげれば余裕で採用できるだろう。

あえていえば、都市部だけは客数が非常に多い店舗に限ってワンオペにこだわらず二人オペレーションになるところもあるかもしれない。だが、基本的には中期的にゼンショーがいきなり傾くとは思えない。


結局、「すき家を選ばなくても、もっといい仕事が選べる」環境が揃うまでは、すき家はそのまま維持できてしまう。 すき家を潰したければ、短期的にはすき家そのものを叩くことも有効だろうが、結局長期的には、その他の企業の採用人数を増やしていくしか無い。


TPPによる肉の価格下落の恩恵クルー?

TPPによって輸入牛肉豚肉の価格が大幅に下ることが想定されており
今よりは原価引き下げが期待できる。
エネルギー費高騰によるオペレーションコストよりも多くの利益を有無だろうからだ。

これによって多少の人件費が増えても大丈夫だとなってしまうと、
ますますゼンショーは現状維持が容易になってしまうね。


アベノミクスによるインフレ・景気向上はそんなに長く続かないのではないか

ワタミの凋落ぶりに、インフレに対応出来ないなんて馬鹿かという批判をしている人もいるが、むしろこの不自然(人為的)なインフレ、いつまで続くと思ってんの?って思ってしまう。 そうでなくとも、いろいろとワタミすき家は違う。

為替の力はもう出し切った感ある。今年の業績上方修正して、来年の業績見込み下方修正してる企業ばっかりだ。こんな状態で、給料アップとか景気アップが今年も続くとは思わない。

だったら、結局ゼンショーとしては、あくまで、高価格帯の店を用意すればいいだけであって、すき家すき家でしばらく待ってたら人が安売り牛丼の時代また来るんじゃないかと現状維持すればいいということになってしまう。

ゼンショーグループは(外食を中心に)20あまりの業態を経営しているが、(アベノミクスなどを背景にしたインフレを)非常に実感している。当社では、まずメキシコ料理の「エルトリート」や焼き肉店など、客単価が2000~3000円のチェーンの売り上げが非常に増えた。次にファミリーレストラン、そしてようやく牛丼の価格帯にもインフレの波が押し寄せつつある。ちなみにすき家は、5月の第一週の(既存店売上高の)前年比が104.4%だった。

というより、結局みんな250円の牛丼をありがたがって食いにきて、その上ですき家でわざわざ高価格帯のものを頼んだりする。5月の既存店売上は前年比プラスになっている。

株価的な話をすると、前にも書いたけどPER280とかいうおかしな水準にあって、高成長路線をいまさらやめるわけにも行かないってのも有る。

http://economic-news.ldblog.jp/tag/%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC
http://diamond.jp/articles/-/11405



これだけ騒ぎになっても、国は基本的にゼンショーになんのおとがめもしてない

これが最大の問題だよね。個別の裁判ではだいたいゼンショー敗訴するんだけど、国が「おいおいお前のところ全体的におかしいだろ」って言わない。 なんでなんやろ。今後調べたいと思うけど。


ゼンショーの今後について

労働環境改善のために設置した第三者委員会についてはこちらの記事が詳しいです。
http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20140509

人選は久保利先生のようですが、久保利先生と国広先生はリリースにもあるとおり企業統治や危機管理のエキスパートとして名高い先生方で、あまり労働環境改善の専門家という感じはしません。村松氏は日本TIで広報やCSRをやってこられた方で、ダイバーシティとかもやっておられたのでその面では労働環境改善にも取り組んでこられたことと思いますが、しかし今のすき家に求められる労働環境改善ってそれかなあと思わなくもありません。もちろん不良な労働環境企業統治の面でも危機管理の面でも大問題には違いありませんし、そもそもすき家の現状が悪すぎて労働環境の専門家を招くようなレベルにも達していないということかもしれませんが…。
委員も3人だけで、もちろん多ければいいというものではないでしょうが、「店舗や本部などへの調査」が十分に行えるかどうか少し心配になります。まあ、これは別途各先生方のスタッフが実施するのでしょうか。
もちろん、久保利先生がやられることですから、やりましたというポーズだけというものには当然ならなかろうと思いますが

このブログ、労働問題についてはhamachanブログと並んで必見だと思います。




ゼンショーを潰すのは、あくまで「経済の活性化による優秀な同業他社の出現」または「国策・世論」であって、ネットの声はそれと比べたらずっと無力であるなと思う。かといって意味が無いわけではないと思う。「ネットの声の力」を過信することなく真剣にこの問題について考えてる人がどれだけいるかが大事な気がする。

*1:余談だが、おそらく、採用が本社直轄ではなく分社化されたことによって採用責任が各分社に割り振られ、そこで採用がうまく行かなかったら分社の人たちが給料が下げられるなどのしばき系仕組みが導入されいたりするんじゃなかろうか