ワールド・エンド・エコノミカ 感想
追記。ブコメで教えていただいたのですが、
https://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/13/48/040030134807.html
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俺の目的や、その動機。
ハガナの姿や火星の映像が真っ先に脳裏をよぎるが、もちろん株式市場もそこには含まれる。そして、そこに共通するものは、実は夢ではない。それは、もう少し別の物だった。「恋、ですかね」
俺が答えると、ちょうどコーヒーを飲んでいたマルコは軽くむせていたが、あまり冗談でもない。結局、今の俺の行動の全ては、八年前の恋のような熱情から始まっているのだ。
「恋か……久しく忘れていた単語です。でも、どうすれば恋心を取り戻せますか。どこかに売っていると助かるのですが」
「 」
相手は両手を上げて、初めて笑っていた。
とあるロマンチストの8年間。
http://possession.hatenablog.com/entry/2014/01/29/182816
でタイトル伏せてちょっとだけ紹介してた作品ですが、「ワールド・エンド・エコノミカ」終了しました。「狼と香辛料」「マグダラで眠れ」で有名な支倉凍砂さんの作品。
おおまかに物語を紹介すると、月面という架空の世界で繰り広げられる「エンロン破綻」と「リーマン・ショック」です。人の楽観・狂気・強欲などがむき出しで描かれるとともに、それと同じくらい、人の思いやり、優しさ、賢さも描かれます。
技術が恐ろしく進歩しても人間の根本的なところは変わらない。「人は完全に合理的ではないからいろいろと間違う。しかしどこまでも愚かというわけではないから、それをうまく乗り越えることもできる」というような、<RPGとのラスボス戦に、主人公とラスボスとの間だけで、大衆抜きでかわされ、勝手に決着が付けられてしまう虚しい禅問答>を、ものすごく納得行く形で示してくれます。 そして、そんな人間が集まって作り出す社会や市場というのは面白くて、愛おしい。そんな感じのお話です。ざっくりし過ぎか。
ものすごく説明が丁寧です。個人的には、序盤は説明過剰な感じで、そのせいか、なかなか物語に入り込めなかったんですが一端物語が動き出すとどんどん先に進むことが出来ました。その中で描かれる主人公の生き様というか一途な恋物語に胸がキュンキュンしますです。
やや後半の展開は急すぎたり、消化不良のところがあったりと不満が無いわけではないですが、それ以上に楽しかった。すぐに感想書けないので、ちょびちょびと出していきたいと思います。とりあえず最後までプレイしましたよ報告。
WORLD END ECONOMiCA Episode.3[同人PCソフト]
私が買った時は3500円だったけど今は「定価が」6400円になってる。もちろん6400円でも十分元取れる内容でしたが、3500円はやはり維持できなかったか…。「この価格水準でこれだけの作品を出せるなら、他のラノベ作家が同じように挑戦できるんでは?むしろラノベレーベルが積極的に参加できるのでは?」とか夢が膨らんだりしたのでだけれど、やはりこの水準で3500円はなかったか…。
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とにかくすごく面白かった。面白かったので、関連書籍も読みたくなりました。
とりあえず、書影を載せている本は絶対読む。
ウルフ・オブ・ウォールストリート 下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
あと、「狼と香辛料」は10巻までしか読んでないので続きも読もうと思います