なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

WHITE ALBUM2のすごさについて

書くこと無いので、7月にあった「ホワルバ2ラジオ」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv144012413

のメモを「true tearsの発展形としてWHITE ALUBM2を捉えると、在るべきエンディングの姿が見える?というお話」として編集しなおしてみる。

・雪那の声優(米沢まどか)は、けいおん!の憂のCVらしい。 狂気キャラ?

ココロコネクトの太一と青木の声優がWA2の主人公春希と飯塚 武也の声優とまったく同じ

正直、ホワルバ2は、ちゃんと本編まで行かないとすげえええええ!ってことにはならないと思う。アニメはあくまでイントロダクションなので、そこで気になった人は是非本編チャレンジしてみて欲しい。

キャラ分析1 雪那は怪物か、それとも天使か

かずさの芸術家のしての純粋さとか逸脱した持続感とか雪那のピュアさの裏返しとしての強烈なウザさの話題に。

「なぜか一貫して被害者っぽいスタンスだけどあなた加害者だよね。あとから割り込んでめちゃくちゃにしたのあなただよね。」「家族の仲良さが濃すぎて狂ってる」「雪那のいた家庭環境は、基本的には人間をスポイルする。 雪那はともかく、弟がスポイルされる可能性は高い」 ・・・やめたげてよぉ!

雪那の「あらゆる面でダメなのに世界に愛されるキャラ」は、ドンピシャでハマっちゃう人には女神のように見えるはず、とのこと。 かずさの「ほうっておけないぶり」も常軌を逸してるれべるだが、雪那はそれ以上にやばい。自覚がないことも含めてある種最悪のサークラ

春希とかずさは必要なポイントで必ず糾弾されるのに対して、雪那はまったく「責められない」。それゆえに雪那の都合の悪いことをすり替えるずるさとか貪欲さとかエグさとかは意図的に最後まで温存されている。(CC編において、敗北後の雪那さんが描かれれば話は変わってくるかもしれないが、とのこと)

その欠点の多さや性格のエグさを持ってしても「世界に愛され必要とされるその器のでかさ、天命の強さ」を持つ雪那のを受け止めきれるか、怖いと受け取るかは人次第。コメントではTRUEルートにおける雪那について「これは怖い」「人とのしての正しさの限界」「もうこれ人間じゃないでしょ」などの意見も多かった。

「雪那について語ると悪口しか出てこないけれど、それでもこの子は天使なのだという結論になるところが本当にすごい」

キャラ分析2 かずさという「空から降ってきた少女」

かずさの設定の特殊性。ずっと純粋なまま。雪那からすると「ずるい」存在。

日本人なら普通に体験するような「高校→大学→社会人」というステージの違いの洗礼を受けない、というか拒否している特殊なケース。 普通はどれだけ情が深くても、ステージの変化において人間変わっていくものだが、そのあたり不自然に感じないようにうまく設計されているとのこと。

「高校のスクールカーストの世界ではかずさはスクールカースト上位の雪那には勝てない。だが社会人の世界ではかずさがむしろスターになっており強い。 勝負ポイントが決まっているなら、タイミングもよく狙いすますべき」 

「かずさが高校時代に決着をつけようとせず結果として保留したのは戦略として正解」

「春希は、どれだけ頑張って成長してもかずさの卓越性にとっての足手まといになる。彼女の才能を開花させるようなベストパートナーにはなれない(しゃにむにGOとかアメリアとか、君望水月など)春希は「のだめカンタービレ」のような千秋さまには頑張ってもなれない。」かずさと春希が結ばれるには、「かずさの母」のサポートが必須。

かずさは、自分がいた高校の環境ではいちばんいい物件を直観で選んだということになるのかもしれない。

かずさは、その才能からして「愛されること」「支えられること」が重要であるのに、「愛すること」を求めてしまうため破綻しまっているキャラ、なのかな。

キャラ分析3 春希という壊れキャラ

春希の話。「いいひと戦略の極致」「狂人と呼ばれる極致までいいひとを極めた人」だって。

ココロコネクトの太一、fateの壊れたシロウと同じ類型」。リヴァイアスの主人公とか最終進化少年のアライブのとかergの一部主人公。

「なにも切り捨てません」は優しさでもなんでもなく、ただの思いあがり、そうでなければ狂人ではないか。達成できなければただのヘタレである。

このヘタレについて、ToHeart2において「逆に考えるんだ、ヘタレは情けないことではなくerg主人公として必要な能力なんだと考えるんだ。ヘタレ力重要!」とぶちまけてこの「いいひと戦略」こそがerg主人公の王道だと開き直ったleafの主張は面白かった。

とはいえ、やはり「全てを引き受ける」余裕がない人間にとっては、ただの「選択をしない」に近い。武装錬金の主人公になるのは難しい。

ホワルバ2では通常肯定的にとらえられる「いいひと戦略」が、大学・社会人というステージにおいて現実性をつきつけられていく。その試練に、プレイヤーの代わりに限界まで耐えようとするのが春希。

春希は「いいひと戦略」として雪那やかずさ受け入れはするけれど「育てる」「導く」志向はない。ただ受け入れるだけ。だから、時が経つに連れてだんだんだんだん問題が大きくなっていき、苦しくなっていく。

「自己主張しないことによって、世界の全てを受け入れていく」は人として狂っている。狂っているから破綻する。

けれども、それを自らの生命すら顧みず貫き続けると、それは一つの美しさになる。 春希はそこまで至らず後半おもいっきりヘタレるが、貫いてつき抜ければ、遠坂凛のような究極のリアリストこそがその人物の理想に惚れてしまう。(黒子→美琴→上条も同じ系譜)

「ただ受け入れるだけではなく、理想を持って、自分の身を顧みずにコミットしている人間」がいると、周りにその能力をもったり、その理想に共感する人間が寄ってくる。

ここ脱線

「超いいひと主人公」の周りには必ずその周りで戦う人間がいる。主人公の理想を守る周囲の存在が「女の子」になると戦闘美少女になる。最終兵器彼女イリヤの空のような奇形も誕生 
→ 今ではこの奇形の先端に「女の子主人公」とその周囲にやはり女の子文脈。(咲・ガルパン) ふーむ。

咲やガルパンに見る「女の子主人公」は、男の主人公が今の段階では言いにくい「何のために戦うのかの答え」「闘います!」を言わせやすい、とのこと。(それは、まだ女性が社会的弱者だから?男の理想を、女の子を通して代弁させる。なぜなら、男が主人公だと「がたがた言わずにやれよ」になる?)

まどマギ宮崎駿が、男の主人公が世界を救う物語を諦めた方向性の極致」「結局女の子に救ってもらうのを待ってるだけかよそんなの男としては糞食らえ」「救ってもらうのを待ってる訳じゃなく、自分が○○を救うんだって判断、覚悟、決断をするという展開がない話がダメだろ。世界じゃなくてもいいけど、自分が何かにおいてその決断をする主人公にならないとダメだろ」

空の軌跡だと救う側が「女の子→男の子→女の子→男の子」と交互に入れ替わり、最終的に「二人で一緒に小さな女の子を救う」物語になる。 トランスセクシュアルの物語は可能になっている。 もはや性別にはこだわる必要はない。男女共に「決断」が必要

まどマギのような女神は糞食らえだけど、太陽のような少女は大好き」という視点では「天使なんかじゃない」が少女漫画で一番好きらしい。中貫えり というヒトの 「はらったま きよったま」 →「 ジャンクジャングル」→「魔界紳士録」も要チェック。

WHITE ALBUM2のすごさとは何か

WA2は三角関係そのものはそれほど目新しさが無く、始まりと終わりだけみるとありきたりと言っても良い。

だが、三段階のステージを経て、その変化を取り込みながら続いていく三角関係というのに、リアリティとともにものすごいパワーを感じさせる作りになっている。「時の変化に耐える」ことの迫力のようなものか

「WA2は高校時代の絆が、ステージの変化を経てどのように変化していくのか、なにが残っていくのか」みたいな話に戻った。 「僕らがいた」とか「砂時計」みたいな作品もあったけど、「時の試練や、過酷な分岐点にさらされて、それでも残るものが見たい」みたいな需要がある・・・のだろうか。

WA2の最も評価が高いポイント。「同じ人間が、同じ価値観をもったまま、時の流れに応じて、世界との関係性が変わっていく様を描いている」「そもそもそういう視点をもって物語を書こうとすると、俯瞰視点が必要。難易度が高い。」

「俯瞰視点による世界の再構築」の極致はLandreaall。 「プロットのレベルが高すぎて三回くらい読まないと、伏線の把握が厳しい。物語が停滞しているようにみえるところでも底流ではものすごい勢いで話が流れている。」とのこと。 


true tearsの発展形としてWHITE ALUBM2を捉えると、在るべきエンディングの姿が見える?

「かずさは雷轟丸。空に羽ばたくべき存在。 そんな彼女にとって高校時代の春希は一時の宿り木。 大学時代は恋愛とかやってる場合じゃないので、春希から離れて猛成長」 


「雪那は典型的ぢべた。 trueルートでも春希とともにかずさまでこのぢべたに引きずり込む」 


「true terasでは主人公はぢべたの世界を選んだ。ではWA2では?」 


true tearsにおいては、石動乃絵は、精神的にはともかく能力的な卓越性が強調されていない。ゆえに「主人公が(将来開花するであろう)乃絵に釣り合わない」という点があまり指摘されない。しかしWA2ではガチでここが問題になってくる。

true tearsの評論集で、火草涼さんが「恋と進路と選択と」において、進路問題は敢えて切り捨てられてるのではってあるけど、やっぱり意図的なものなんだろうか)

雪那trueは「かずさの翼が折られる話」になる。かずさの卓越性を、雪那のメインフィールドである「優しい日常フィールド」が包囲し、圧殺し、食いつぶす話・・・ってひどい評価やw

つまり…キャラの好き嫌いはあるにせよ、3人にとってベストなエンディングとは…。





私はかずさ派。でも和泉が一番好き。

かずさと雪那、どっちが好きと言われれば断然かずさ。

でも、私がWA2で一番好きなのは和晶です。このラジオで言ってた「かずさと雪那の両者を合わせたキャラ。ただしニセモノ」って表現が好き。ニセモノがいっときだけでも本物を凌駕する話が好きなのかも。生まれつき本物より、本物にあこがれ、本物を理解し、それを越えてやろうと頑張るような話にグッとくるのかも。

ちひろもがんばれ・・・。

和泉はリトバス・リフレイン編における来ヶ谷唯湖と立ち位置がかぶる。これも、ニセモノが一時的とは言え思いの強さで本物を越えていた、という展開が好き。