なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

「姉ちゃんは中二病」読んだ

つまりだ。姉ちゃんは実現できる範囲内での中二的な妄想を追求してるんだよ。主に俺を使ってな!

「小説家になろう」で「大魔王が倒せない」という作品を書いている方の商業デビュー作品。「第7回HJ文庫大賞」金賞受賞作でもあるらしい。
http://ncode.syosetu.com/n2219w/

「敷居の部屋の最前線」の座談会でまず「大魔王が倒せない」を知り、
http://d.hatena.ne.jp/sikii_j/20130717/p1

読んでみたら、密度濃い割に非常に読みやすかった。
ならばと「姉ちゃんは中二病」も読んでみたのだけれど、かなり面白い。


読んでいて最初に「涼宮ハルヒ」を思い出した。というかベースにハルヒがあるのは間違いない。とはいえ、単なるフォロワー作品というわけでもない。ハルヒポジションの「姉ちゃん」だけでなく、主人公の性格や行動などに違いを感じる。周りの人間も、ハルヒを中心とした解りやすい関係というわけではなく混沌としてる。

サブタイトルの「史上最強の弟」はもちろん「史上最強の弟子ケンイチ」を意識しているのだろうし、あれこれと、ストーリーに直接関係ない薀蓄が出てきて読者を混乱させるあたりは「インテリぶる推理少女とハメたい先生」なんかがちらっと頭をよぎる。

最終的には「アイリス・ゼロ」という作品に近いかな、と思ってきた。私はこの作品大好きでいろんな人に薦めてるのだけれど、それと同じものを期待してもいいのかな、かな?


と、まずはストーリーとか設定の話を先にしたのだけれど、そんなことよりも、会話のテンポが良く、面白いことのほうが私にとっては嬉しい。

「小説家になろう」作品はいまのところ10作品ほど最新話まで読んでみたけれど、
同作者の「大魔王が倒せない」は読みやすさというか、読んでるだけで楽しいというテキストの良さではひとつ頭抜けてる感がする

「大魔王が倒せない」と同じく、キャラ個性がはっきりしてて、噛み合ってないはずなのに会話が楽しいという不思議な感覚。次巻以降も読みたくなった。今回は顔見せ程度だったお兄ちゃん大好きエロエロ妹ちゃんが本領発揮するのが楽しみです(そこか

私はね。ごく普通の友だちが欲しいの。わかる?私が   だと知っても平然と友だちだなんて行ってくるようなおかしな人を友だちにする気はまるでないの。おかしいでしょう?   なんてのを見かけたら警察に届け出るのがごくまっとうな市民の義務だと思うのだけれど

私は   であることは否定しないけれども、それでも社会に溶け込もうと努力してるの。だから無駄に軋轢をうむようなやりかたはしない。

登場人物はみんなどこかおかしい。 でも、それぞれみんな自分の文脈を持っていて「その文脈の中では」まともに考えて生きている、という感じがする。キャラが立っていると会話も楽しい。そんなお話。