なろう原作マンガの感想など

歴史漫画のまとめを作るはずだったのに、いつのまにかなろう原作マンガの感想ばっかりになってしまった

ブラック企業の問題について堀江さんに相談するのは悪手ではないだろうか

http://getnews.jp/archives/365979

アニメ「フランダースの犬」を見ながら毎回「なぜこのタイミングで起業しておかなかったのだ…」と涙する世の中がとうとうやってきた(起業すれば済む話ではないからこそ「起業」が救いになる)

素晴らしいコメント。



それにしても、この記事見た時、堀江さんにブラック企業の相談をするという時点で悪手だったのではないか、と最初に思ってしまいました。

によると、ブラック企業に務めた(ハラッサーの影響下に置かれた)として、ブラック企業にとらわれてしまった人(ハラスメント被害者)が、その呪縛から逃れられるかどうかは適切な相談相手に相談できるかどうかにかかっているそうです。

そして、間違った人に相談してしまうとセカンドハラスメントを受けます。このセカンドハラスメントには要注意しなければいけないでしょう。

相談する相手として有効なのは、

1 ハラスメントから抜けだした人か
2 そういうものから自由な人

に限られる。

マッチョな人にブラック企業の問題を相談しても意味が無い

何が言いたいかというと・・・

まずブラック企業の話について堀江さんに意見を求めるというのがどうしようもなく間違っているということです。相談相手として堀江さんを選んでる時点で、もうどうしようもなく間違ってるということです。

家入さんやdankogaiさんに相談してもまったく同じ答えが返ってくるでしょう。こういう人たちは「何か面白いこと考えてるんですよ」とか「いっちょ一旗あげたいんで力貸してもらえませんか?」という時に声をかけるべき人たちです。

こういう人たちに対して

堀江さん、ブラック企業について ご意見お願いします。長時間労働や残業代未払い、休日の拘束など様々な要素がありますが、堀江さんも経営者としてスタッフの待遇についてお話いただけたら•••

と声をかけてどう言ってもらいたかったんでしょうか。どういう答えが返ってくるか予測できなかったのでしょうか。「ワタミ許せんよな」とか言ってもらいたかったんでしょうか。もしそうだとしたら「自分が言ってほしい意見」を言ってもらおうと期待するのは大変図々しいとおもいます。そういうことを期待してなかったとしても、あまりにも相手を理解しようとする姿勢が不足しているのではないでしょうか。 知り合いでもないのに有名人にそういう気遣いを求めて声をかけるという感覚がまったく理解出来ません。

嫌だと思ったら辞めればいいのでは?辞めるの自由よん

と軽くいなされるのは当然だと思うのですが。
これは道徳の問題じゃないです。
コミュニケーションの問題です。距離感の問題です。



相談相手を見抜く目を持たないと最悪自殺まで追い込まれる

数年前にも同じような話ありました。dankogai氏に対して貧困問題を相談した人に対して同様のやり取りがありやれけしからんだのなんだのと揉めてたのを思い出します。コレについてromdusktildawn氏が書いた記事は今読んでも味わい深い。

http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20080409/1207702690
http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20080228/1204203051

これはダンコーガイが非人道的だからではないんだ。ダンコーガイに悪意はない。マッチョマンに尋ねればマッチョな答えしか返ってこない、という、それだけの話なんだ。ダンコーガイは頭も体もマッチョなんだ。100%pureマッチョなんだよ。

マッチョたちの多くは、自分を他の人間と同じ種類の生物と考えているようだが、それは並のストリートファイター範馬勇次郎を同じ種類の生き物だと考えるくらい見当違いだ。だから、「教えて!ダンコーガイ!」という召還呪文は、自分もマッチョになりたい人が、どうやったらマッチョになれるのかを教えて欲しいときだけにしか唱えちゃだめなんだよ。ボロボロになってしまって立ち上がる気力もないときにその召還呪文を唱えようものなら、マジ死ねるアドバイスが降ってくるだけだよ

ワタミの会長さんの名言集の話も同じです。会長さんは非人道でも悪意でもなくて「自分を他の人間と同じ種類の生物と考えている」だけ。モズグス様的メンタリティとは上手く言ったもので、もうどうしようもないです。




イケダハヤトさんはブラック企業について語るのに適切な人物だろうか

それにしても、イケダハヤトさんはなんなんでしょう。
http://www.ikedahayato.com/index.php/archives/24969

自分がアドバイス求められたわけでもないのに何か書いてます。
しかも、あくまで個人的な感想ですが、ものすごいずれたところで大騒ぎしてるような…。



さて、ここで大事なのは、イケダハヤトさんが相談相手として適切な人物か、です。
条件を復習しましょう。どうなんでしょうね。

相談する相手として有効なのは、

1 ハラスメントから抜けだした人か
2 そういうものから自由な人

に限られる。

適切だと思うなら彼の意見に耳を傾ければいいんじゃないでしょうか。もちろん彼が適切な相談相手でないと判断するなら、彼の意見は完全に無視しましょう。


個人的な感想としてはイケダさんの記事は「専門家の紹介」という一節が参考になりました。

なお、最近のブラック企業は「辞めさせない」戦術を使ってくるらしいので、そこら辺は知識を付けて突破しましょう。POSSEの労働相談を利用すると突破口が開けるかもしれません

堀江さんの意見のコピペするよりは、この部分について何かしら調べたりして具体的に書いて欲しいのだけれど…。




まとめ

繰り返しますが、相談する相手はよく選びましょう。生存戦略の最初の一歩です。


ネットを巡回するなら、意見を述べている人が
その問題について語るに適切な人かどうかをきっちり考えましょう。
可能であれば、「専門家」の助力が得られないか考えてみましょう。

専門家の信頼性が落ちているといわれる今日このごろではありますが、
それでも2ちゃんまとめブログや、
専門分野外について頼まれてもいないのに言及するプロブロガー、
半年しか仕事してないのに商売道の極意を悟ったかのように語る口からでまかせブロガーの意見よりはましなことが多いとおもいます。







(参考)

□参考 ブラック企業相談窓口まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2135735519188187901

□労働相談NPO POSSE
http://www.npoposse.jp/activity/


□何故人は疲れきってもブラック企業を辞めないのか
http://nakamorikzs.net/entry/20091207/1260227006

つまり、「判断基準の喪失をさせられた」のですよね。ですので、かなり過酷でもこれが当たり前と思ってしまい、前述の景気のこととか「この会社は業界の中ではましだ」という言葉もあわさって、身体が壊れてもなかなか辞める踏ん切りがつかなかったと。しかも当時はネットもなかったので、客観的情報がほとんどない中で辞めるのは、わりと勇気がいりました。まあそれでも辞める理由となったのは、同期で辞めてゆく人が続出したことから、その会社の判断が出来たということもあります


ブラック企業から抜け出せない6つの理由

ブラック企業から抜け出せない理由――1:新卒主義 2:年齢差別 3:経歴差別 4:労働がキツすぎて転職活動の時間がない 5:賃金が少なすぎて転職活動の資金がない 6:毎日を我慢することで力を使い切ってしまい、将来のことやキャリアチェンジを考える余裕がなくなる

ブラック企業に飲み込まれないためには、選択肢を増やすしかないんだけど、転職に経歴差別や年齢差別がある日本では、その難易度はぐぐっと上昇する。だからといって、選択肢がなければ、ブラック企業に泣き寝入りして、ずっと搾取されることになる。ブラック企業の蟻地獄に飲み込まれない人、つまり、選択肢を豊富に用意できる優秀な人は、そもそもブラック企業を選んだりしないという現実がある。ぼくは以前ブログで、ブラック企業をみんなで辞めればよいといったけど、それは机上の空論だった。大いに反省している。ブラック企業に足元見られて搾取される構造を何とかしない限り、ブラック企業を辞めたところで何も解決しない。

優秀な人は、社会から何も与えられなくても自発的に選択肢を増やして、就職難もブラック企業も打開していくだろう。優秀な人たちがそうして既成の枠組みを解体していって、優秀でない人達にその恩恵が行き届くのは、ずっと先のことになる。



星の王子さまに学ぶ、ハラスメントの恐怖
http://matome.naver.jp/odai/2137023779048767001

星の王子さまは、

1 バラのようなハラッサーに注意せねばならぬこと
2 また決してキツネのようなものを相談相手に選んではならぬこと

を教えてくれる。


□労働監督基準官が主役の読み物